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囲碁由来の慣用句の意味一覧(岡目八目・一目置く・八百長・死活問題)

「囲碁」というボードゲームがあるのはみなさんご存知だとは思いますが

みなさんが普段からよく使っている言葉の中に、囲碁から

生まれた言葉(慣用句)がある事はご存知でしたか?

実は、囲碁から生まれた言葉って意外にたくさんあるんです。

早速、囲碁からどんな言葉が生まれたのか?見てみましょう。

※慣用句とは・・・ひとまとまりの言葉・文句や言い回しのことを言います。


囲碁から生まれた言葉をまとめてみた


@傍目八目・岡目八目・・・

囲碁の対局をわきで見ていると冷静だから対局者の見落としている手も見え、

八目ぐらい強く見える意味で使われ始めました。その後、

「当事者よりも第三者の方がかえって物事の真実や得失がよく分かる例え」

として使用されるようになりました。


A一目置く・・・

囲碁の対局では、棋力が弱い人と強い人が対戦する場合、

弱い人が先に石を置きます。そこから、

「相手を自分より優れていると見なして敬意を表すること」の意味として

一目置くという言葉が使用されるようになりました。


B下手を打つ・・・

囲碁の対局で、良くない手(悪手)を打つ事を言います。

そこから、「良くない意思決定をして失敗してしまうこと」の意味として

下手を打つという言葉が使用されるようになりました。

C手を打つ・・・

囲碁の対局で、先に石を打って領域を確保する(囲う)事を言います。

そこから、「(先に)手段を講じること。」の意味として

手を打つという言葉が使用されるようになりました。

D駄目・・・

囲碁では、自分の地にも相手の地にもならない目(領域)の事を言います。

そこから「役に立たないこと、よくない状態にあること」の意味として

駄目という言葉が使用されるようになりました。

E駄目押し・・・

囲碁では、終局後、計算しやすいように駄目に石を置いてふさぐ事を言います。

そこから、「念を入れて確かめること、もう1度確認する事、既に勝利を得るだけの

点を取っていながら、更に追加点を入れること」
の意味として

駄目押しという言葉が使用されるようになりました。

F八百長・・・

江戸時代末期、八百屋の長兵衛、通称八百長なる人物が、よく相撲の

親方とを打ち、相手に勝てる腕前がありながら、常に一勝一敗になるように

細工してご機嫌を取ったところから、相撲その他の競技において、

あらかじめ対戦者と示し合わせておき、表面上真剣に勝負しているか

のように見せかけることをいうようになりました。

G死活・死活問題・・・

囲碁では、石の生き死にの事。またそれを詰碁の問題にしたものを言います。

そこから、「商売などで、生きるか死ぬかという問題」の意味として

死活・死活問題という言葉が使用されるようになりました。

H布石(ふせき)・・・

囲碁では、序盤の石の配置の事を言います。

そこから、「将来の為にあらかじめ用意しておく事」の意味として

布石という言葉が使用されるようになりました。

I定石(じょうせき)・・・

囲碁では、布石の段階で双方が最善手を打つことでできる

決まった石の配置
の事をいいます。そこから、

「物事の決まり・やり方」の意味として

定石という言葉が使用されるようになりました。

J捨て石・捨石・・・

囲碁では、助ける事の難しい石を捨てて、他で領域を拡大しよう

とする事
を言います。そこから、「一部分をあえて犠牲にすることで

全体としての利益を得ること」
の意味として

捨て石・捨石という言葉が使用されるようになりました。

K大局観(だいきょくかん)・・・

囲碁では、的確な形成判断を行う能力の事を言います

そこから、「物事の全体像をつかむ能力」の意味として

大局観という言葉が使用されるようになりました。
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