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電話で「もしもし」の意味・歴史・語源・由来は?

電話で相手に呼びかける際に「もしもし」という言葉を私達は

使いますが、なぜ「もしもし」なのでしょうか?また、

童謡「うさぎとかめ」の冒頭は「もしもし かめよ かめさんよ」となって

いますが、電話の「もしもし」との関連性はあるのでしょうか?

早速、「もしもし」の意味や歴史・由来を調べてみました。

※童謡「うさぎとかめ」は石原和三郎(1865-1922)により作詞され

納所弁次郎(1865-1936)の作曲で1901年

『幼年唱歌 二編上巻』上で発表されました。

童謡とは「子供向けの歌」の事を言い、

唱歌とは「歌詞のある曲」の事を言います。


「もしもし」の意味・歴史・語源・由来

「もしもし」とは「言う」の謙譲語(敬意を表す言葉)である「申す」から

目上の人に呼びかける際、「申し(もうし)」という言葉が使われるようになり、

さらに気を利かす意味で重ねて「申し申し」が縮まって「もしもし」

となりました。この言葉は江戸時代の頃から使われるようになったと

言われています。ただ、明治23年(1890年)12月16日

電話が開通された頃は、高級官僚や事業家等の

「お偉いさん・お金持ち」しか電話を持っていなかった為、

「もしもし」ではなく、「おいおい」という言葉が使われていました。

その後、電話交換手(電話を取り次ぐ人)が「もしもし」という丁寧な

呼びかけ方を使うようになった事で、電話で相手に呼びかける際は

「もしもし」という言葉が使われるようになりました。

童謡「うさぎとかめ」の「もしもし かめよ かめさんよ」

は、「うさぎさんから、かめさんに対する丁寧な呼びかけ」だったんですね。

ちなみに英語圏の人々は電話で相手に呼びかける際は、

「Hello(やぁ、よぉ、こんにちは)」という英語を使います。

「もしもし」という言葉は日本人の「礼儀正しさ・律儀さ」の象徴なのです。

※電話交換手とは・・・電話を取り次ぐ人の事を言います。

1926年までは、電話をかけるときには、まず電話局の交換手を呼び出し、

口頭で相手の電話番号を告げて、人手で接続してもらう方式でした。
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